労働判例の遊筆に掲載されました 

 労働判例を掲載している月2回発行の「労働判例」という雑誌。

 私も定期購読しています。

 このたび労働判例の2018年11月1日号 1185号の巻頭の「遊筆」の欄に、私のコメントが掲載されました。「過労死等の認定基準の改定を」と題し、まさに過労死等の認定基準の改定をもとめる内容のコメントです。

 11月は、過労死等防止対策推進法に基づく過労死防止月間。その月間を踏まえてのコメント、ということと、今年過労死弁護団全国連絡会議発足から30周年。そのような節目のときに「労働判例」に過労死弁護団の立場からコメントさせていただきした。

5周年

過労死等防止対策シンポジウム 愛知会場
2018年の過労死等防止対策推進シンポジウム

 岩井羊一法律事務所は、2013年(平成25年)10月1日に開設しました。

 今年満5周年を迎えました。

 

 この間、過労死事件、すなわち過労死等(過労死、過労自殺、脳・心臓疾患、精神疾患)で亡くなったり、仕事ができなくなったりした方の救済することを中心に弁護士活動をしてきました。

  

 事務所を設立してからの5年間、過労死を巡り大きな動きがありました。

 2014年6月には、過労死等防止対策推進法が成立し11月に施行されました。

 11月の啓発シンポ。そして、学校への啓発事業等、過労死弁護団が対外的にも役割を持つようになりました。今年の11月は4回目です。

 「過労死」が法律で定義され、国がその言葉を使うようになりました。

 

 2016年には、電通の女性の新入社員の自殺事件が大きな社会問題として注目を浴びました。これを契機に働き方改革が叫ばれるようになりました。労災認定、会社の謝罪にとどまらず、刑事事件にも発展しました。

 2018年、大変不十分な働き方改革関連の法が成立しました。

 

 2018年、過労死弁護団全国連絡会議は丸30周年。

 過労死等の認定基準について改定の意見書を作成し、厚生労働省に提出しました。

  

 ここからは個人的なことを少し紹介します。この間、いくつか勝訴判決を得ました。すでにホームページで紹介していますが、以下がこの間に得た判決です。

 2014年1月25日、名古屋地方裁判所で過労自殺事件の損害賠償請求事件で勝訴。

 2016年4月21日、名古屋高裁でバスの運転士の自殺事件で逆転勝訴。

 2015年11月18日、名古屋地裁で、うつ病の悪化に業務起因性を認める自殺事件での勝訴判決。   

 2016年12月1日に高裁もそれを維持。

 2017年2月23日、名古屋高裁でトヨタ系列会社の過労死事件で逆転勝訴。

 2016年12月22日、岐阜地裁で、岐阜市職員の自殺事件の公務災害を認める勝訴判決。2017年7月6日これを維持する判決。

 

 もちろん、これらの判決はいずれも弁護団事件で、他の弁護団の活動によるところも多いのです。いずれも家族をなくした不幸な事件でしたが、仕事が原因であることが認められました。

 

 この間、公益法人愛知県労働協会の労働法講座で講師をしたり、講演会を担当させていただく機会もいただきました。

 

 精神障害の労災認定件数は、毎年増加傾向にあります。脳・心臓疾患の労災認定件数も横ばいで減少傾向にあるとはいえません。

 

 途中で請求を断念した事件もありました。認められなかった事件もありました。

そう言った事件を含めて、多くの遺族が勇気を出して立ち上がったことが、企業に対し、責任を認めさせることにつながり、過労死等の防止につながっています。

 

 それでも過労死等が増加傾向にあるのは残念です。

 つい先日も三菱電機では、「過去5年間に長時間労働などが原因で精神障害や脳疾患を起こし、2014~2017年に労災認定された男性社員5人のうち、3人に『裁量労働制』が適用され、1人は過労自殺していたことがわかった。」との報道がありました。

 

 これからも、過労死等の問題を中心に、過労死等の被害者の救済と過労死等の予防をするために活動していきます。

 

 

過労死弁護団全国連絡会議第31回総会

 2018年9月28日から29日、過労死弁護団全国連絡会議第31回総会が、愛知県犬山市の名鉄犬山ホテルで開催された。

 今年は、過労死弁護団全国連絡会議が結成され30年。

 記念の年に、ここ愛知県で総会を開くことができたことに感謝したい。

 今年はホスト役として裏方もおこなった。当地の若手弁護士にも手伝っていただいた。

 

 総会では、各地の過労死等に関する裁判の経験交流。過労死防止の啓発活動の交流。情報交換。

 全国での様々な工夫を知って勉強になった。

 

 活発な議論をし、夜は交流会。

 過労死をなくすための活動に力を尽くすこと。決意を新たにした。

 

 中日新聞県内版に報道された。

 

2018年9月29日 中日新聞 愛知県県内版 過労死弁護団連絡会議の総会
2018年9月29日朝刊中日新聞愛知県県内版

2018過労死等防止対策推進シンポジウム

毎年11月は過労死等防止月間です。

厚生労働省主催で過労死等防止対策推進シンポジウムが全国で行われます。

愛知会場は2018年11月20日火曜日午後です。

 

場所は名古屋国際センター別棟ホール

名古屋駅から地下道を歩いて行くことできます。

地下鉄桜通線で国際センター駅からならば直結しています。雨でも濡れずに会場まで行けるということ。

 

過労死等防止対策推進シンポジウム
2018年過労死等防止対策推進シンポジウムチラシ

 今年は長時間労働の防止を真剣に議論します。

 特に、会社の人事担当、労務管理するかた、社長さん、管理職の方に聞いてもらいたい内容です。

 申し込みや下記のwebから。

脳・心臓疾患及び精神障害のうち裁量労働制対象者に係る決定及び支給決定件数 (平成26年度~平成29年度)

 厚生労働省から、平成26年度から平成29年度の脳・心臓疾患及び精神障害のうち裁量労働制対象者に係る決定及び支給決定件数(平成26年度~平成29年度)が発表されている。

 

 平成26年から平成29年の認定件数の変化を見ると

 

 脳心臓疾患では7件、3件、1件、4件となっている。

 うち死亡は  1件、3件、0件、2件となっている。

 

 精神疾患では、7件、8件、1件、10件となっている。

 うち自殺、自殺未遂は1件、2件、0件、5件となっている。

 

 平成29年度は、裁量労働制として働いていたが法定件数を満たしていない事業も含めて集計したとのことである。

 

 認定件数は多くても全国10件程度であり、傾向はこれだけではわからない。

 

 ただ、平成29年度の認定件数が増加し、自殺者数も増えていることは気になる。 

 これが、今後同じ傾向で進むとしたら、裁量労働制が濫用の危険があるということの証拠になる可能性もある。

 

 今後もこの推移を見ていく必要がある。

 

 ※裁量労働制とは→厚生労働省のホームページ 裁量労働制の概要

2017年度の過労死等の状況

 厚生労働省が、2017年度の過労死等の労災認定の件数を発表しました。

 

 「過労死等」とは、過労死等防止対策推進法第2条において、「業務における過重な負荷による脳血管疾患若しくは心臓疾患を原因とする死亡若しくは業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡又はこれらの脳血管疾患若しくは心臓疾患若しくは精神障害をいう。」と定義されているものをさしています。  

 

厚生労働省は次のように発表しています。

 

 脳・心臓疾患について

(1)請求件数は840件で、前年度比15件の増となった。

(2)支給決定件数は253件で前年度比7件の減となり、うち死亡件数は前年度比15件減の92件であった。    

 

 

 ちなみに請求件数が多かったのは2006年の938件  

 認定件数が多かったのは2007年の392件  

 死亡の認定件数が多かったのは2002年の160件

 

 です。

 

 これと比較すると今年は、若干減っているように思えます。    

 ただ、ここ3年請求件数は増え続け、認定件数も若干減っている程度です。

 昨年は死亡件数が100人を下回りましたが、それでも92件が過労死と認定されています。

 

厚生労働省は   

 

 精神障害について

(1)請求件数は1,732件で前年度比146件の増となり、うち未遂を含む自殺件数は前年度比23件増の221件であった。

(2)支給決定件数は506件で前年度比8件の増となり、うち未遂を含む自殺の件数は前年度比14件増の98件であった。 

 

と発表しています。

 

 請求件数 過去最高

 認定件数 過去最高

 自殺の件数 2014年の99件についで2番目

 

 こちらは深刻な状況です。

 過労死等防止法ができ

 電通の事件等で問題が指摘され、

 このような中で、労災認定件数が増えている。請求件数も増えている。自殺者も多い。

 異常な事態です。

 

 発表には職種別、年齢別など興味深い分析もあります。

 

 より一層過労死等防止のための活動に取り組まなければと考えさせられました。

 

過労死等 請求件数 認定件数 死亡 自殺
過労死等の労災請求件数、認定件数、死亡県すんの推移

 

 上記は、厚生労働省のホームページで発表されている過労死等の請求件数、認定件数、そのうちの死亡件数を私の方で打ち込んでまとめたものです。

 

 精神障害についての労災の認定請求の数数、認定件数が急速に増えている様子が分かります。

 

 死亡件数は、精神障害が徐々に増えています。脳・心臓疾患は少し減っていて、今は脳・心臓疾患と精神障害がおなじくらいになっています。

 

 精神障害の「勢い」を止めないと大変です。

 

2018年 過労死110番おこないます

森 自然

  2018年も過労死弁護団全国連絡会議などで構成する過労死110番全国ネットが過労110番をおこないます。この過労死110番は、1988年に始まったそうですから、今年はちょうど30年。31回目の過労死110番です。  

  

  開催は2018年6月16日土曜日  

 

  愛知県の電話番号は 0120-590-560 です。  

 

  通話は無料携帯電話からでも繋がります。  

 

  当日の10時から15時までです。電話で相談できます。相談料も無料です。 

 

  電話で相談にのるのは、過労死事件の経験のある弁護士です。 

  過労死110番ネットワークのホームページもリニューアルしました。

 

 

  家族が亡くなった。過労死ではないか? どうしたらいい教えてほしい。

 

  自分が過労気味だ。会社にどう言ったらいい?  

 

  家族が毎回夜遅く帰ってくる。心配だ。どうしたらいい。

 

  相談にのります。

 

  愛知県以外の人は過労死110番全国ネットワークのホームページで近くの相談できる電話を見てください。

 

  

過労死弁護団、認定基準の改定意見書提出

 今日、過労死弁護団全国連絡会議は、厚生労働省に脳・心臓疾患の認定基準心理的負荷による精神障害の認定基準を改定すべきとの改定意見書を提出しました。

 

 脳・心臓疾患の認定基準では発症前1か月100時間、発症前2~6か月で1か月平均80時間をこえる時間外労働がなければ、業務上と認定されません。

 過労死弁護団は、1か月65時間の時間外労働で業務起因性が認められるべきだとの意見を述べました。

 

 精神障害の場合にも同様に1か月65時間の時間外労働があった場合には業務起因性が認められるべきだと意見を述べました。

 

 また、パワーハラスメントの内容を明確にし、これまでより認定しやすくするべきだと主張しています。

 

 脳・心臓疾患の認定基準は2001年にできてから改正されていません。

 精神障害の認定基準も2011年にできてから改正されていません。

 裁判例や文献もあります。

 厚生労働省にはしっかり検討をしてもらいたいと思います。

 

 私は、精神障害の認定基準についてとりまとめを行い、厚生労働省で説明をし、記者会見でも説明させていただきました。

 

 日経弁護士ドットコムで報道されています。

 

改めて高プロに反対

時計 サラリーマン

 5月17日、2件の過労死のニュースが報道された。

 

 テレビ朝日のプロデューサーが2015年2月に心不全で死亡していたというもの。三田労基署が同年に労災認定していたという。新聞報道によれば、2013年7月に狭心症を発症。発症前の時間外労働は70時間から130時間だったとのこと。「管理監督者」に当たるとして、残業代は支払われていなかったようである。

  

 もう一件は、IT企業に勤務する28歳の男性。2017年8月、くも膜下出血で死亡し、2018年4月、池袋労基署が労災認定した。裁量労働制であったとのことである。6月には、午前1時20分にSNSに「うおー!やっとしごとおわったー!!社会人になってから36時間ぶっ通しで働いたのはじめてやがな。」と投稿していたとのこと。

 28歳の若さでくも膜下出血など通常は考えにくい。相当厳しい業務であったことが伺える。

 

 2人とも、(合法であったかはともかく)時間外労働について労働時間に応じて賃金が支払われる制度になっていない。そのような制度の下で長時間労働による過労死がおこった。

 

 私も、固定残業、管理監督者などを理由に、実際に残業代が払われていない労働者が過労死、過労自殺した事案を担当した。

 時間外労働の割増賃金は、時間に応じて割増で時間外労働に対する賃金を支払うことで、使用者に残業を抑制させ、従業員の健康を守るところに制度の理由がある。この制度を緩めれば、長時間労働が行われる可能性が高まる。

 

 現在でも、固定残業代を払っているとして、実際には固定残業代を上回る時間外労働をしていても時間外労働の割増賃金を支払っていない事業場もある。

 労働基準法にいう管理監督者にあたらないのに、管理監督者であることをりゆうに時間外労働の割増賃金を支払っていない事業場もある。

 

 悪用されないような制度設計をすることも必要だ。

 

 現在、国会で審議されている「高度プロフェッショナル制度」は、「管理監督者」(そう言われている人のなかには実際は違法な運用の場合もある)、裁量労働制よりも、さらに時間外労働の規制が緩い。といううより、時間外労働の規制が及ばない。

 

 大切な命を危険にさらす高プロには反対だ。 

  

2018年 過労死110番

2018年の過労死110番の予告

 

2018年6月16日土曜日 午前10時から午後3時まで

に行います。

 

愛知の電話番号は後日お知らせします。

当日専用電話

 

0120

 

相談料無料。通話料無料。

 

過労死110番は、今年で30周年 31回目の110番です。

 

過労死、過労自殺、過労で病気になった方、過労で困っている方、ご相談ください。

 

 

「風は西から」

風は西から

 村山由佳さんの「風は西から」(幻冬舎)という小説を読みました。

 

 過労自死の小説があるということを、ネットのニュースで見ました。もともと新聞小説として連載されていたものとのこと。申し訳ないことに、村山由佳さんを存じ上げませんでした。2003年の直木賞作家。恋愛小説を書かれている方だそうです。

 

 過労自死の事件がどう小説になっているのか読んでみたいと思い購入しました。

 

 物語のすすめかた。物語の構成力。それに現実感をも立たせる描写。

 作家の力を感じました。

 

 この本の帯には次のように記載されています。

「大手居酒屋チェーン「山背」に就職し、繁盛店の店長となって張り切っていたはずの健介が突然、自らの命を絶った。なぜ彼の辛さをわかってあげられなかったのかー恋人の千秋は悲しみにくれながらも、同じく息子の死の真相を知りたいと願う健介の両親と協力し、「労災」の認定を得るべく力を尽くす。…」

 

 健介さんが命を絶つのは、この本のちょうど真ん中あたり。そこまでの様子を克明に画いていく前半に読み応えのありました。

 

 過労自死が、小説になるほど社会に認知されることに、残念な思いもあります。

 

 けれども、このような小説が多くの人に読まれることにより、過労自死の問題を多くの人に知ってもらうことができるのであれば、良いことだと思います。

 

 

 

   

高プロに反対

 平成29年9月8日付で厚生労働大臣から労働政策審議会に諮問のあった「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱」(以下「働き方改革推進法案要綱」又は「法律案要綱」)について、同年9月15日に労働政策審議会は「概ね妥当と認める」答申をした。

 

 ただし、労働条件分科会の報告においては、労働者代表委員から、企画業務型裁量労働制の対象業務の拡大と高度プロフェッショナル制度に対する反対意見が付された。

 この法律要綱案には、裁量労働制の範囲拡大と高度プロフェッショナル制度が含まれていた。

 裁量労働制の拡大については今回法案にもりこまれなかったが、高度プロフェッショナル制度は法案の中に盛り込まれた。

 

 そして、ついに平成30年4月これらが閣議決定された。

 高度プロフェッショナル制度の問題については、日本労働弁護団が、すでに詳細な意見書を発表している。

http://roudou-bengodan.org/wpRB/wp-content/uploads/2017/11/a5bd7381d07420555fc5d0c973133bd6.pdf

 

 高プロとは、導入要件が満たされると、対象労働者に対しては労働時間規制の 一部が適用除外となるため、1日8時間・週40時間の規制、休憩時間の 規制、時間外労働・休日・深夜も含めた割増賃金の規制など、全ての労働 時間規制が適用除外となる制度である。

 

  本来、労働時間規制および割増賃金は、長時間労働を抑制する目的を有し ている。その足枷が外れれば、際限なき長時間労働となってしまう。

 

 色々説明がなされているが、規制を外せばその労働者の中には絶対に長時間労働をする労働者が発生する。だからおかしな制度だし、そのような制度を導入してはならない。

 

 

 これについて、4月7日の各紙の社説が意見を述べている。

 

 中日新聞 東京新聞

「働き方法案 これでは過労死防げぬ」と題し、

「高プロは法案に盛り込まれた。野党から「スーパー裁量労働制」だと批判もでている。法案は国会論議を通し再考すべきだ。

 残業時間の上限規制など働く人を守る規制強化と、官邸主導で進めてきた規制緩和を同時に進めることは矛盾する。多くの人は仕事への強い責任感がある。そこにつけこんだような制度をつくり働かせていいはずがない。制度のありようは、働く人の命にかかわると政府は自覚すべきだ。」   

 と、明確に反対している。

 

 

 朝日新聞

「働き方改革 労働者保護に焦点絞れ」と題し、

「だが法案には、専門職で年収の高い人を労働時間の規制から外す「高度プロフェッショナル制度高プロ)」の新設も盛り込まれた。

 長時間労働を助長しかねないと、多くの懸念や不安の声がある制度だ。緊急性の高い政策と抱き合わせで拙速に進めることは許されない。切り離して、働き過ぎを防ぐ手立てや制度の悪用を防ぐ方策を、しっかり議論するべきである。政府・与党に再考を求める。」

 「野党は、働く人々を守る規制の強化に重点を置いた、働き方改革の対案を準備している。高プロを関連法案から切り離せば、与野党が歩み寄り、話し合う余地は生まれるはずである。

 だれのための働き方改革か。政府・与党はそのことを考えるべきだ。」

 朝日新聞も高プロには反対している。

 

  毎日新聞

「働き方改革を閣議決定 残業時間の規制が原点だ」と題している。

 その社説の中には、

「労働時間よりも独創性によって労働の価値が決まる仕事の場合は、高プロや裁量労働制について議論する意義はある。」

 と裁量労働制や高プロに「意議がある。」としてしまっている。これは残念である。

 日本労働弁護団は、高プロについて次のように指摘している。

「現在、多くの企業では、月額賃金がほぼ固定された月給制がとられており、 高度プロフェッショナル制度の適用を受けたとしても、それらの賃金制度が 変わる保障はない。一方、現行法上も成果型賃金制度や、労働者を所定労働 時間よりも早く帰して賃金減額をしない制度の導入は可能である。 あたかも高度プロフェッショナル制度の導入により成果型賃金制度が実現 できるかのような虚偽の宣伝・報道が繰り返されていることは極めて問題で ある。」

 労働時間より独創性によって労働の価値が決まる仕事があったとしても、高プロや裁量労働制でそのようなことを評価する賃金体系にはならない。そのことをこの社説は理解していない。 

 毎日新聞の社説も

 「しかし、現実には残業代を抑えるため、裁量労働を適用できない人に適用して長時間労働をさせることが横行している。」

 として、弊害があることは、認めている。しかし、高プロは、制度自体に問題がある。もっと明確に論じてほしい。

 

 

 読売新聞の社説(4月15日時点ではすでに公開されていない。)は、

 「働き方改革 国民の不信感払拭に努めよ」という表題で

 

 「新制度は、一定の職種について、賃金と労働時間を切り離し、成果で評価するものだ。仕事の多様化に対応し、効率的な働き方を促す狙いは、時宜にかなっている。」として、高プロを評価し、法案成立を求めている。表題にあるように、不信感だけが問題とされている。

 

 高プロの問題点を正確に伝えていない。

 

 

 

 日経新聞の社説は「 働き方改革法案を今国会で成立させよ」と題して、法案成立を求めている。

 

 この社説は、裁量労働制について「仕事の時間配分を本人にゆだねる裁量労働制の対象拡大が調査データ不備で先送りされたのは残念だが、法案が成立すれば、米欧に比べ見劣りする日本の生産性を高める効果は大きい。」としてる。

 

 また、高プロについて「野党は高度プロフェッショナル制度について「残業代ゼロ」制度と批判を強め、その創設を裁量労働制の対象拡大に続いて法案から削除するよう要求している。だが、生産性の向上を促す新制度を企業が使えなければ、日本の国際競争力が落ちる恐れがある。それでは従業員も不幸になる。政府は新制度創設を含めての法制化をあくまで貫くべきだ。」としている。

 

 しかし、現在法案となっている高プロは、対象労働者の年収要件が労働者の平均年間給与額 の3倍であり、およそ1075万円であると説明されている。この条件に当てはまる労働者がどれほどいるのか、それが国際競争力に影響があるほどの生産性を高める改革になるとはおもえない。

 

 つまり、日経は、いったん導入したあと、その適用範囲を広げ、残業を払わないで安価に働かせる労働力を確保して国際強労力をたかめるべきだと、そのようにはっきり意見を述べているのである。

 とても、賛成しがたい。  

 

 

 それぞれの 新聞社が、意見を明確にし、議論の材料を提供するのはよいことである。しかし前提となる事実を正確に報じてこそである。けっして多数の意見だから、与党の意見だからといって、法案が正しいわけではない。

 高プロは、裁量労働制よりもさらに長時間労働を招く危険な制度である。絶対に成立させるべきではない。

 

 

 

 

焼身自殺の闇と真相

 毎日放送の奥田雅治さんが本を書きました。

 

 「焼身自殺の闇と真相 市営バス運転手の公務災害認定の顛末」

 

 奥田さんは、現在は毎日放送の報道局次長兼番組部長。長年プロデューサーとしてドキュメンタリー制作に関わってきました。

 

 私も弁護団の一員である名古屋市バス事件を長年取材し、ドキュメンタリーをつくりました。「映像’16 追い詰められた”真実”~息子の焼身自殺と両親の9年~」でギャラクシー賞などを受賞しています。

 

 そのドキュメンタリーの内容を1冊の本にまとめられました。

 

 名古屋市バス事件は、2007年にご本人が自死されてから2016年に公務災害の認定訴訟が高裁で公務災害との判断が出て確定するまで9年間かかりました。

 

 私は、2013年に裁判をおこしてからの関わりですので、高裁判決までは、4年間の関わりです。

 しかし、奥田さんは、この事件がおきてまもなくから、9年間ずっと取材を続けてきました。公務災害申請、弁護団会議、法廷、この事件の初めから判決まですべてを知っています。ときには、自ら相手方当事者に取材し、真相を聞き出しています。審査会を担当した弁護士にも取材をしています。

 

 その顛末が本になっているのです。

 

 弁護士が、事件の内容を書いた本はあります。

 私は、藤本正弁護士(故人)の電通事件の経験を書いた

 

  ドキュメント「自殺過労死」裁判―24歳夏 アドマンの訣別 

 

 を何度も読みました。

 本当に引き込まれる裁判の記録です。 

  

 また、記者の方が、判決の後、事件を遡って取材し本を書かれることもあります。

 私の担当した事件も書いていただいたルポライターの斉藤貴男さんの

 

   「強いられる死 ---自殺者三万人超の実相」

 

 は裁判が終わった後に取材をうけて書かれた本でした。

 ほかにも過労死のことを取り上げた本はたくさんあります。

 

 けれども、この本は、これらと違います。

 

 事件が起きた当初から、高等裁判所で判決が出るまでのことを、すべて同時進行で取材をし、その内容を本にしているのです。圧倒的な取材の量を元にかかれているのです。

 

 そして、弁護士や、当事者が書くのではなく、ドキュメンタリー制作のプロが、感じたことを書いているので、第三者の視点で伝えられています。そのため、読み手に分かりやすく伝えています。

 

 遺族の山田さんのご夫妻が、この事件のときどきに、取材に答えて、あるいは支援者に向かって語っていた言葉。大切な言葉をきりとって、紹介しています。

 

 尊敬すべき大先輩の水野幹男弁護士の執念の弁護活動がリアルに描かれているところが。また、すばらしいです。

 

 私自身のつたない尋問の様子も収録されています。弁護団会議での思いつきで話していた内容まで収録されていて、気恥ずかしい限りです。

 

 こんな本は、これまでなかったし、これからも出せないのではないかと思います。是非、多くの人に読んでほしいと思います。

 

 

   

愛知県弁護士会「真の働き方改革」

 昨今,「ブラック企業」が珍しくないだけでなく、有名大企業においても若年労働者の過労死・過労自死が相次ぎ、政府からも「働き方改革」というスローガンが打ち出されるに至っています。しかし、政府の「働き方改革関連法案」の内実は、過労死を促進し、残業代はゼロとされ、労働者が定額で働かされ放題となる、労働法改悪に他なりません。

 

 他方で、長時間労働や過重労働は、個人の生活を犠牲にして辛うじて成り立っていることが多いところ、ワーク・ライフ・バランスを見直して個人の人生を充実させるための「生活時間」を取り戻そうという動きが民間から出始めています。

 

 そこで、政府の「働き方改革」を批判的に検討した上で、過重労働や過労死を生み出す構造的な原因を探りつつ、労働者一人一人が充実した人生を送れるようになるための真の「働き方改革」とはどうあるべきかについて、基調講演とパネルディスカッションを通じて考えます。

 

愛知県弁護士会の「真の働き方改革」 2018年2月24日 午後1時からです。

NHK記者の佐戸未和さんのご家族からのお話があります。

中村和雄弁護士 棗一郎弁護士のお話しもあります。

時宜にかなったタイムリーな企画。是非ご参加を。

過労死ゼロの社会を

 過労死ゼロの社会を 高橋まつりさんはなぜ亡くなったのか 高橋幸美、川人博 著 連合出版 を読みました。

 

 もうすぐクリスマスです。クリスマスには、毎年悲しい事件を思い出さなければなりません。高橋まつりさんは、2015年12月25日に自死しました。

 

 この本は、その2015年12月25日に自死した電通の高橋まつりさんのお母さんの高橋幸美さんと、高橋まつりさんの自死を過労自殺だとして労災申請をし、さらに電通との交渉を担当した川人博弁護士の共著の本です。

 

 内容は、高橋まつりさんの労働状況について分析した川人博弁護士の執筆部分。そして、高橋祭りさんの生まれてから亡くなるまでを記したお母さんの手記からなります。

 

 電通との合意に従って行われた電通における川人博弁護士の講演の内容が収録されています。

 

 高橋まつりさんの写真もたくさん収録していて、故人の様子が伝わってきます。幸せそうな写真、楽しそうな写真に、一人のかけがえのない人生がわずか24年で終わったことの無念さ、悲しさが伝わってきます。人の命のたいせつさが伝わってきます。

 

 川人弁護士執筆部分では、電通が、入退場の時間管理のシステムをもっていながら、その記録を労働時間と数えさせないというやり方行われていたこと。

 明らかな長時間労働であったことをだれも止めようとしないこと。

 電通におけるパワハラ、セクハラの実態。

 これらを詳しく指摘しています。

 

 電通が、労基法違反で起訴された刑事裁判の内容も紹介されています。

 高橋さんの事件の全てが書かれている本となっています。

 

 社会に出ようとしている若い人にも是非読んでほしいと思います。そして、会社や組織で人を使っている人にも是非読んで欲しい本です。

 

 過労死を取り扱っている弁護士としては、川人博弁護士がどのように調査をし、労災認定につなげていったのかという実務的な観点からも参考になりました。

 

 高橋まつりさんの短い生涯が、世の中のかわるきっかけとして活かされることを祈ります。

 

 

2017年過労死等防止対策シンポジウム 愛知会場 開催

過労死等防止対策推進法 過労死等防止対策推進シンポジウム 愛知会場
2017年 過労死等防止対策推進シンポジウム 愛知会場

 2017年の過労死等防止対策推進シンポジウムは、2017年11月28日開催されました。

 

 今年は、はじめて平日開催でした。  国際センターホールは、ほぼ満席の185名の参加でした。

     私は、協力団体である過労死弁護団全国連絡会議の幹事として出席しました。

 

  冒頭、労働局の労働基準部長さんからの挨拶。 その後、名古屋過労死を考える家族の会の代表の内野博子さんの挨拶がありました。 内野さんの挨拶は、自分の夫の過労死のこと、過労死等防止対策推進法の法制定の経緯とこれから臨むことなどを訴えるものでした。

 

 過労死等防止対策白書について厚生労働省労働基準局総務課過労死等防止対策企画官佐藤靖夫さんから解説がありました。大変分かりやすく解説していただきました。

 

 そのあとは、山崎喜比古教授の講演。過労死等の原因となるストレスのモデルの説明を受けました。

 休憩をはさんで桂福車師匠の落語「エンマの願い」。

 悲しい過労死の実情や過労死等防止対策推進法の成立までいきさつを、笑いを交えて親しみやすくも分かりやすく語っていただけました。

 そして、過労死遺族の話。今回は、注文住宅建設会社の現場監督だった夫を亡くした大迫恵子さんが話されました。在職中の夫を亡くした本人や家族の悲しみ、苦しみを語られました。

 

 閉会の挨拶は今年も私がさせていただきました。今年の企画も終わりまで充実したものになりました。今回は平日ということで会社や役所の担当者等も来てくださっていたらありがたいと思いました。

 

 企画段階では、会社関係者などから防止の取組などのお話しをしてもらえたらと検討していたのですが実現できなかったのは残念です。

 このシンポジウムは、できるだけ幅広い立場の人が、一緒に過労死等防止について考えることができたらと思っています。

 

 過労死等防止対策推進シンポジウムも、自主開催の2014年、そして厚生労働省の主催で2015年、2016年、2017年と続けてきました。

 

 11月が過労死等防止啓発月間であるということが、定着したでしょうか。 大きな会社はもちろん中、小企業も本当の意味での働き方を改革してほしいと思います。

 

 ところで、過労死防止対策推進シンポジウムでも中心的にお手伝いいただいた名古屋過労死を考える家族の会のメンバーの方の名古屋高裁での判決が11月30日に言い渡されました。娘さんが、会社でパワーハラスメントにあって自殺した事案です。労災認定はされていました。 1審の名古屋地方裁判所はパワーハラスメントと自殺との因果関係を否定していました。名古屋高裁は、1審を覆し、パワーハラスメントと自殺との因果関係を認め、会社に損害賠償責任を認めました。私はこの裁判は担当していませんが本当に良かったと思います。  

 

 労災認定されている自殺事案では、労災認定されるほどの強いストレスを仕事によって受けていることが明らかになっているといえます。そのようなストレスの原因を作ったり、防止しなかった会社には安全配慮義務違反が認められる可能性が高いといえます。

 

弁護士岩井羊一 2017年 過労死等防止対策推進シンポジウム 愛知会場
閉会挨拶をする当職

過労死等防止対策推進シンポ 岐阜 2017


 2017年11月13日、過労死等防止対策推進シンポシンポジウム 岐阜会場 が行われました。

 岐阜では、

 

  労働局 労働基準部 監督課の佐藤健二課長のご挨拶

  岐阜市で自殺をした公園整備課長の配偶者であった伊藤左紀子さんの報告

  この自殺を受けた岐阜市の取組を、岐阜市の杉原太課長の報告

  私の、地方自治体の過労死防止の取組として豊川市の例の報告

  医師櫻沢博文氏の「職場のメンタルヘルス対策」講演

  過労死遺族の吉田典子さんのお話し「私の陽介はどうして死んでしまったの?」

 

 が行われた。

 約110人の参加で盛況でした。

 平日の昼間という時間帯であったがこれほど多くの方が集まったところにこの問題の関心の高さが伺えました。

 

 岐阜市の過労死等防止に関する取組については、岐阜市がホームページで公開しています。

http://www.city.gifu.lg.jp/31020.htm

 

 そこには、「平成29年7月、元市職員の自死が、強い精神的負荷に起因する公務災害と認定されたことを受け、二度とこのような事案が発生しないよう市をあげて再発防止に取り組んでいきます。」との記載があり、過労死等防止の取組が職員の自死について、公務災害と認定されたことが契機であることが明記されています。

 

 そして、「特に元職員の命日(11月26日)を含む後半の2週間を「岐阜市過労死等防止強化週間」と位置付け、様々な取組を実施」とわざわざ記載して取組をすることとしています。


 

 

  岐阜の報告があった後、私から、その前の豊川市の過労死等防止対策の取組について紹介しました。

 

 豊川市はパワーハラスメント防止対策についてホームページで公開しています。

http://www.city.toyokawa.lg.jp/shisei/jinnjishokuinsaiyo/kenshu/komugaisaigai.html

 そこでは、「平成24年2月22日に、元市職員に係る公務外災害認定処分取消請求事件について、最高裁判所は、地方公務員災害補償基金側の上告を棄却し、難度が高くトラブルが発生していた公務の状況と上司によるパワーハラスメントの心理的負荷に起因する公務災害と認めた名古屋高裁判決が確定しました。
 この判決を受けまして、豊川市としてパワーハラスメント再発防止の取組を下記のとおり実施しています。」

 と記載されています。

 

   豊川市は、この内容を当時広報誌にも掲載して市民に公開しています。

 「とよかわ」2012年6月版

 

 櫻澤博文先生のお話は、メンタルヘルスの対策について幅広くお話しでした。

 

 櫻澤博文先生は、合同会社バラゴンの代表者です。

 メンタルにならない様に、なったときにどうすれば良いか。分かり易く説明がありました。

  合同会社バラゴンのホームページ

 

 そして、吉田典子さんのお話。

 お母さんの悲しみが良く伝わってきました。

 司会の方が泣いておられました。

 

 

 参加者は約110名

 昨年より着実に増加しています。

 多くの方が過労死等のこと。過労死を考える家族の会のことを知ってもらいたいともいます。

 愛知では11月28日午後1時半から開催しました。

 

 

ハインリッヒの法則

過労死 パワハラ たくさんの指示 ストレス

 ハインリッヒの法則について次のような記載がありました。

 

「アメリカのハインリッヒ氏が労災事故の発生確率を調査したもので、「1:29:300の法則」ともいわれる。これは、1件の重症事故の背景には、29件の軽症の事故と,300件の傷害にいたらない事故(ニアミス)があるという経験則。また、その背景には、数千、数万の危険な行為が潜んでいたともいう。つまり、事故の背景には必ず多くの前触れがあるということ。(以下略)」(出典:ナビゲート)

 

 「事故の発生に関する経験則。1件の重大事故の背後に、29件の軽微な事故があり、さらに300件の事故につながりかねない、いわゆる「ヒヤリ・ハット」の事象があるとするもの。交通事故、航空事故、医療事故などの分野で,同種の経験則に基づく安全対策が行われている。1929年、米国の損害保険会社のハーバート=ハインリッヒが提唱。」(出典:デジタル大辞泉)

 

 ここでいう労災事故は、例えば機械に巻き込まれて重症を負ったなど事故のことだと考えられます。過労死、過労自殺などについては、軽症の事故、傷害に至らない事故を数えることが難しく、1:29:300なのかどうか実際に分からないと思います。また、そのような研究もなされていないと思います。

 

 しかし、一件の過労死、過労自殺の背景には、多くの長時間労働をしている労働者、パワハラ等のハラスメントを受けて、死に至らないけれども体調を崩したり,体調までは崩さないけれども、大変な思いをしている労働者がいると考えることはできそうです。そして、その背後には、長時間労働、厳しい指導があり、過労死ラインをこす危険がある職場があるということもいえるはずです。

 

 そうだとすれば、いわゆる過労死ラインに至らないような時間外労働や、パワハラとはっきり言えない指導についても、事業主は、問題が大きくならないように、解決しておく必要があるといえます。

 

 現実は、労働については、法律の規制をまもっていれば問題にならない。そこまでは、企業の効率化のためになんとか時間外労働をさせたい、厳しく指導させたいというのが実態のように思えます。

 

 ヒヤリ・ハットの防止をする対策のために長時間労働をしているのであれば、本末転倒です。

 

 長時間労働、パワーハラスメントのほか配転などの仕事の変わり目、休日労働がつづいて休みのない連続勤務等を漫然と行わせることが、過労死、過労自殺の危険に変わりうることを各企業が認めて、対策をして欲しいと思います。

 

 11月は、過労死等防止対策推進法で定められた啓発月間です。職場の状況を見直すことで過労死、過労自殺の防止を考えてほしいと思います。

平成29年版過労死等防止対策白書

 平成29年版の過労死等防止対策白書が発表されました。

 

 過労死等防止対策推進法(議員立法により平成26年成立・施行)に基づき、国会に報告を行う法定白書です。

 

 今回が2回目の閣議決定及び国会報告になります。

 

 

 

 過労死等防止対策推進法(平成26年法律第100号)

(年次報告)

 第6条 政府は、毎年、国会に、我が国における過労死等の概要及び政府が過労死等の防止のために 講じた施策の状況に関する報告書を提出しなければならない。

 

 過労死等防止対策白書のポイントは次のように説明されています。

 

「過労死等防止対策白書」のポイント

 

 

 

1.「労働時間を正確に把握すること」が「残業時間の減少」に繋がるとする分析や、過労死等が多く発生していると指摘のある自動車運転従事者や外食産業を重点業種とする分析など、企業における過労死等防止対策の推進に参考となる調査研究結果を報告。

 

 

2.「『過労死等ゼロ』緊急対策」(平成281226日「長時間労働削減推進本部」決定)や「働き方改革実行計画」(平成29328日「働き方改革実現会議」決定)など、昨年度の取組を中心とした施策の状況について詳細に記載。

 

3.過労死等防止対策に取り組む企業、民間団体、国、地方公共団体の活動をコラムとして紹介。 

とあります。

「過労死等防止対策白書」は、厚生労働省ホームページの下記URLからダウンロードできます。 

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000138529.html

 

 

今年も過労死防止対策推進シンポジウム

日時:

 

平成29年11月28日(火)
13:30~16:20(受付13:00~)

 

会場:

 

名古屋国際センター 別棟ホール
(名古屋市中村区那古野一丁目47番1号)

 

定員:

200名

アクセス:

 

・名古屋駅から東へ徒歩7分
・地下鉄桜通線「国際センター」駅下車すぐ
・市バス「国際センター」下車すぐ

 

 今年も厚生労働省主催の過労死等防止対策シンポジウムが行われます。

    今年のプログラムは以下の通りです。

 

[過労死等防止対策白書の説明] 厚生労働省
[講演]
「保健予防福祉学の立場から」 山崎 喜比古 氏(日本福祉大学教授)
[過労死問題をテーマにした落語]
「エンマの願い」 桂 福車

桂 福車
【プロフィール】
1961年生まれ、大阪出身。大阪府立清水谷高校卒。1983年に22歳で桂福団治に入門。古典落語はもとより社会派落語では上方落語界きっての巧者。

[過労死遺族の声]

 

 

今年の愛知会場の特徴

平日開催

 

 今回は、企業の人事関係の担当者、役職者の方に仕事として過労死防止について話を聞いてもらいたいということで平日開催にしました。

 是非、いままでこんなテーマで話を聞いたことがないという方にもお話しをしていただけたらと思います。

 

 

厚生労働省からの白書の説明

 

 厚生労働省の担当者がわざわざ来てくださいます。霞が関での現場で把握している過労死等の実情について説明が受けられます。

 

 

山崎喜比古教授の講演

 

 山崎喜比古教授は、1999年、精神障害の判断指針がつくられたときの専門検討会の委員でした。この判断指針ができてから、精神障害が労災として一般的に認められるようになったのです。保健予防福祉学の立場から貴重なお話が聞けると思います。

 

桂福車師匠の落語

 

 仕事できて平日の午後から落語?とお思いの方もいらっしゃるかも知れません。

 私も、いままで2回聞いたことがありますが、思いっきり笑えます。でも、過労死の家族のことをよく知ってもらっているので、最後は本当に泣けます。過労死で本当に何が問題なのかすっと聞けます。

 笑工房のホームページもご覧ください。

 

過労死家族の話

 

 集まった全てのかたに、家族を過労死で亡くされた家族の話を是非聞いて欲しいと思います。

 どんな思いでいるのか、そこがないと、なくそうという動きがどうしても鈍くなってしまいます。辛いことですが、是非聞いて欲しいと思います。

 

 愛知会場のシンポジウム、是非、多くの方に参加して欲しいです。

 参加は、予約制です。(当日も可能だと思いますが、是非、予め予約をして欲しいと思います。)

 プロセスユニニークさんのホームページでどうぞ。