愛知学院大学 市民向け公開法律講座

愛知学院大学 社会連携センター
愛知学院大学 日進キャンパス

 愛知学院大学では、市民向法律公開を開催しています。前期、後記、毎週土曜日の午後2時から。

 愛知学院大学の教授、名誉教授、愛知学院大学法科大学院の講師の弁護士が交替で受け持っています。

 その弁護士の得意とする分野のお話をさせていただいています。

 

 4月25日は私の担当でした。

 私も、毎年、前期、後期1コマずつ担当しています。この講座、平成30年からやっていますので、もう8年になります。

 大変ありがたいことに、毎回出席していただいている方がおられますので、同じ内容の繰り返しはできません。

 毎回、その時宜にあったテーマで、かつ私自身も興味のある分野についてお話しさせていただいています。

 

 本日のテーマは「司法権の独立とその問題点」

 これを話題に取り上げた理由は、虎に翼というドラマで、戦前、戦後の裁判所のことが取り上げられました。私も毎回欠かさず見ていました。最近スピンオフのドラマもありましたが、それも見ました。

 また、現在、私は、元裁判官の地域手当の問題を指摘した裁判を担当しています。

 

 そこで、戦後の司法の流れ、司法の冬と言われた時代の問題点、司法改革、そして最近の最高裁判例の流れなど。

 大づかみにお話をさせていただきました。

 

 どこまで、皆さんの関心があるのか、と心配でしたが、熱心に聞いていただけました。

 また、質疑応答の時間を取りましたところ、

 多くの方から質問をいただきました。

 この講座に出席していただいた方は、本当に法律、裁判の関心がたかく、私の方が勉強になりました。たのしくなりました。感謝です。

 

 質疑では、裁判のIT化の流れ、AIの活用の動向、大河原加工機事件の保釈を認めなかった裁判官の責任を求める裁判の流れ、再審法改正の問題、陪審法、自衛官の方が自民党の大会で君が代を歌ったことの問題まで、いろいろ話題がでました。

 

 次の講座もご期待下さい。

 

 

 

 

 

冤罪の深層 追跡・大川原加工機事件

冤罪の深層 追跡・大川原化工機事件 石原大史

 大川原化工機事件の「真相」を追及したドキュメンタリーである。

 この本が、優れているのは、著者が、NHKの報道記者として、ジャーナリストの立場から、大川原化工機事件の「真相」を迫っている点である。

 

 正直にいうと、マスコミの関係者の調査は、公表された裁判の資料や、取材で話してくれる当事者からしか話が聞けないから、それほど、真相に迫ったものではないのではないかとおもってしまっていた。NHKの当時の放送された番組も見ていなかった。

 

 しかし、読み始めると、全然違っていた。文字通り、足を使って、想像もできないほどの多くの取材を通じ、情報を集めている。事実隠す警察関係者からの情報を収集を試み、1審裁判のときにはあきらかになっていなかった情報もあつめ、しかも、報道機関として、公表することによって内部の情報を教えてもらえた人などにどのように配慮するのか、細心の注意を払い、テレビ番組の製作というかたちで不正を世に明かにしていく。その過程に感動した。取材源の秘匿が認められる報道機関だからこそ収集できた情報、と感じた。

 

 大川原化工機事件が、警察による故意による事件の捏造であること、検察官もそれを起訴し、国賠で敗訴が確定するまで、非を認めなかったこと。そのような事件であるにもかかわらず、身体拘束をし、保釈も認めない裁判所の判断。そのなかで、胃がんの発見、治療が遅れ、亡くなった被疑者とされた方の存在。

 この本を読んで、謝罪を受け入れようとしなかった遺族の気持ち、刑事告訴や、捜査に関わった当事者に、損害賠償の求償まで求めている、当事者、弁護団の活動の思いがよくわかった。

 

 人質司法は、一般の人にも起こりうるということをあらためて実感させられる。ぜひ、多くの人に読んでいただきたい本である。

                                                              

 

30年の表彰を受けました

 愛知県弁護士会の新年会が1月5日に行われました。

 その席で、愛知県弁護士会登録30周年の表彰が行われました。

 表彰状と、記念品をいただきました。

 

 30年、健康をあたえられて、弁護士業を続けられたことに感謝です。

 

 本日は、喜寿、米寿の方のお祝いもありました。

 米寿の先生は、さすがに現役ではおられないご様子でしたが、喜寿の先生は、まだばりばり働いておられる方がいました。

 登録30年は、60歳前後なのですが、まだまだこれからも頑張るようにという励ましの意味も込められているのかと感じました。また、定年がなく、働くことができる仕事をもてたことに感謝もしたいと思いました。

 

2026年明けましておめでとうございます。

 2026年 明けましておめでとうございます。本年もよりしくお願い申し上げます。

 

 2025年は、弁護士登録30周年の年でした。

 30年前、1995年は、1月に阪神淡路大震災がありました。3月には地下鉄サリン事件がありました。5月には、麻原氏らが逮捕されるなど衝撃的な事件が起きた年でもありました。ウインドウズ95が発売され、パソコン、そしてインターネットが一般的になりはじめた時期でもありました。

 

 この30年、つい先日のようでもありますが、インターネットが普及し、携帯電話、そしてスマートフォンが普及し、格段と通信、情報の伝わるスピードが進化しました。

 

 所属弁護士会も名古屋弁護士会から愛知県弁護士会になりました。

 この間、法律も、世の中の動きに合わせたり、司法改革をめざして、大きく変化がありました。

 

 労働審判制度、被疑者国選制度、裁判員制度等は、これまで司法の救済をうけていなかったり、不十分だった分野により、適切な救済がなされるようになりました。

 

 私の扱っている過労死の分野でも、労災の認定基準が改定され、多くの方が救済されるようになりました。

 もちろん、まだまだ不十分で改革されていかなければならないことがたくさんあります。

 

 2026年には、民事裁判がデジタル化されます。新しい技術にもしっかり対応して行きたいと思います。

 

 当事務所は、昨年12周年でした。床がすり切れ、本や訴訟資料があふれるようになってきましたので、新たに床を張り替え、収納を増やしました。

 

岩井羊一法律事務所 相談室
相談室
岩井羊一法律事務所
岩井羊一法律事務所 入り口

 おかげさまで、きれいになり、収納も増えました。

 

 新たな気持ちで、今年一年も取り組んでいきたいと思います。

 

 

11月は過労死防止 啓発月間です

 11月になりました。

 11月は、過労死等防止対策推進法5条により、過労死等防止啓発月間と定められています。

 2025年の過労死白書も発行されました。

 

 今月は全国でシンポジウムが開催されます。

 愛知でも11月14日に行われます。新聞記者の東海林さんにお越しいただきます。

 是非、各地のシンポジウムに足をお運びください。

 

映画「揺さぶられる正義」

 先日、名古屋のナゴヤキネマ・ノイで、映画「揺さぶられる正義」をみました。

 

 映画『揺さぶられる正義』公式サイト

 

 とても良い映画でした。

 揺さぶられっ子症候群で虐待死させたとして起訴された事件、そして子どもを虐待死させたとして起訴された事件の取材を通して、正義を問うドキュメンタリーです。

 

 秋田真志弁護士の関わった事件を軸に展開していくのですが、世の中のいろいろな立場の人に問いかける内容となっています。監督の上田大輔さんは、弁護士資格を持つ記者です。

 

 8年くらいの取材をまとめたものであり、実際にあったことだからこそドラマよりそれぞれの事件がドラマティックです。長い時間、密着して取材を続けないと取ることが出来なかった映画です。

 記者として、それぞれの取材対象に誠実に信頼関係を築い取材したのだとおもいます。

 弁護士の場合、自分の依頼者、依頼者の協力者から情報をもらうのですが、この映画では、検察側の証人にも取材し、そのはなしをカメラに収めています。それが、迫力を生んでいると思います。

 

 報道のありかたにも疑問を投げかける内容です。「信じることが先か、疑うことが先か」というコピーの意味は映画の最後のほうで、記者である監督が自分に問いかけている言葉ではあります。しかし、すべての人に対する問いかけでもあると思います。

 

 報道は、事実を多くの人に知らせ、刑事裁判のありかたを問うという力になることも同時に示していると思います。

 

 映画が終わったと、映画館を見終わった方がみな、考えさせられた、良かった、という顔に思えました。

 これから、弁護士をもっと頑張ろう、という気持ちにさせてもらういい映画でした。

 

最高裁判所のホームページのリニューアル

 2025年9月24日、裁判所のホームページがリニューアルしました。

 私のホームページでは、裁判所の裁判例にリンクを張っていたのですが、リニューアルに伴い、リンクが切れてしまいました。

 随時、訂正していこうと思いますが、リンクに行き着かない時があります。その場合には、裁判所のホームページで検索してみてください。

 

「ひまわりと羊」を読んで

弁護士の内河惠一先生の半生を描いた、「ひまわりと羊」(中日新聞社)を読みました。

 内河惠一先生は、愛知県弁護士会の重鎮のお一人。事件をご一緒したことはないのですが、もちろん存じ上げています。内河先生は、クリスチャンで、タイトルの羊は、聖書の中の羊のたとえ話しからとられているそうです。

 

 私が弁護士になった1995年以降に内河先生の担当された、林訴訟、イラク自衛隊派遣違憲訴訟、朝鮮女子挺身隊事件、生活保護訴訟、名古屋教会幼稚園の日照権の訴訟とどれも大変な戦いでした。

 

 裁判以外にも財団法人法律扶助協会の運営にも尽力され、法テラス愛知の初代所長をされました。

 

 私の名前は「羊一」です。この名前は、聖書の中の

 

「4「あなたがたの中に、百匹の羊を持っている人がいて、その一匹を見失ったとすれば、九十九匹を野原に残して、見失った一匹を見つけ出すまで捜し回らないだろうか。 5そして、見つけたら、喜んでその羊を担いで、 6家に帰り、友達や近所の人々を呼び集めて、『見失った羊を見つけたので、一緒に喜んでください』と言うであろう。 7言っておくが、このように、悔い改める一人の罪人については、悔い改める必要のない九十九人の正しい人についてよりも大きな喜びが天にある。」(新約聖書 新共同訳 ルカによる福音書15章4節から7節)

 

 にちなんで名付けられました。

 内河先生に、自分の一番好きな聖書の箇所だと声をかけていただいたことがあります。

 

 この本のなかに、このたとえ話のことが何度も出てきます。

 

 とても及ばないのですが、同じ弁護士として、同じクリスチャンとして、そして、羊一という名前を付けられたものとして、私も与えられた仕事を、これからも取り組んでいこうと思います。

 

 

 

令和6年度 過労死等の労災補償状況が発表されました

令和7年6月25日、厚生労働省が、令和6年の過労死等の労災認定状況について公表ました。

 

全体の状況は、以下の通りです。

 

過労死等に関する請求件数 4,810(前年度比212件の増加)

決定件数 4,312件(前年度比1,033件の増加)

支給決定件数 1,304(前年度比196件の増加)

うち死亡・自殺(未遂を含む)件数 159件(前年度比 21件の増加)

 

 脳・心臓疾患については

 

請求件数は1,030件で、前年度比7件の増加。

   うち死亡件数は前年度比8件増の255件。

支給決定件数は241件で前年度比25件の増加。

   うち死亡件数は前年度比9件増の67件。

 

 精神障害については

 

 請求件数は3,780件で前年度比205件の増加。

  うち未遂を含む自殺の件数は前年度比10件減の202件。

支給決定件数は1,055件で前年度比172件の増加。

 

  うち未遂を含む自殺の件数は前年度比9件増の88件。

これまでの傾向をグラフにしてみました。

   全体の件数をグラフにしてみます。

 

   特に精神障害の請求件数、認定件数が、上昇し続けていることが分かります。

次に認定件数だけをグラフにしてみました。

 精神障害の認定件数が急増していることが分かります。特に2022年からの増加は顕著です。

 認定基準は2023年9月に改訂がありました。その前からの増加率がそのまま続いています。

 脳/心臓疾患はこの間、減少傾向にあったのですが、2022年から増加傾向にあります。

 

 次に、死亡の認定件数だけをグラフにしてみました。

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2025年 過労死110番 6月21日

 2025年の過労死110番は6月21日に開催されます。

 

  

2025年6月21日 10:00~16:00 実施

 

ご相談は全国統一ダイヤル

℡ 0120 - 322 - 099

まで

 

全国どこからかけても,かけた場所から近くの会場の電話につながります。

愛知県は、当事務所で対応します。

 

 

 

 

2025年 過労死110番 番号が決まりました。

 2025年6月21日 過労死110番 が行われます。主催は過労死110番全国ネットワークです。

 

 番号は 0120-322-099

です。この番号は、6月21日の午前10時から午後4時までしかつながりません。

電話をしていただくと、お電話した地域の弁護士などにつながります。

 

 

 

4月に入りました

 2025年(令和7年)4月になりました。

 新年度スタートです。

 私の弁護士登録は、1995年(平成7年)4月3日。

 それからちょうど30年がちました。

 

 その年の1月には、阪神淡路大震災がありました。3月には地下鉄サリン事件がありました。

 そんな、1995年4月、弁護士をはじめました。それからちょうど30年。

 

 そんなに立っていないように思いますが、思い返すといろいろな出来事がありました。いろいろな経験をさせてもらい、成長をしてきました。

 そのような経験を生かして、よりよい代理人、弁護人活動ができるような気がします。

 一方で、それを上回るような時代の変化、意識の変化があり、まだまだ成長できる、しなければならないとも感じています。

 

 どうぞよろしくお願いします。

 

2025年 本年もよろしくお願いします

 2025年 明けましておめでとうございます。

 

 2024年、1年間お世話になりました。

 昨年は、NHK朝のドラマ「虎と翼」で司法が大いに注目された年でした。

 あらためて、関わっている司法が多くの方の努力によって、現在の形になっていることを実感しました。

 

 過労死等については、2023年の精神障害の労災請求件数、認定件数が大幅に増加しました。

 過労死防止等の活動を行っているにもかかわらず、この増加をどう考えたら良いのか、と考えさせられます。

 

 困難な事件、思い通りにならない事件もありますが、本年も担当している事件が解決するように努めていきたいと思います。

 どうぞよろしくお願いします。

 

過労死等防止対策推進シンポジウム

 2024年11月24日、過労死等防止対策推進シンポジウム愛知会場が開催されました。

 今年は、津野香奈美さんをお呼びしての講演がありました。

 津野香奈美さんは、「パワハラ上司を科学する」(ちくま新書)の著者で、神奈川県立保健福祉大学の教授です。

 

 パワーハラスメントの研究をされています。

 この講演では、パワーハラスメントをする上司について、分析をし、どのように解決するのか、具体的な解決策を示していただきました。

 歯切れの良い、分かりやすい話で、参加者が引き込まれました。

 

 ちくま新書も読みましたが、パワーハラスメントについて研究がすすんでいること、経験が蓄積されていることも分かりました。

 パワーハラスメントがどのようなもので、これはダメなことということはかなり集積されてきましたが、そのメカニズムや、これに対する対策が解明されてくると、このような被害に会わないための予防も進むと思います。

 

 また、なかなかパワハラと理解してもらえない事案についても、パワーハラスメントであることや、その対策が必要なことが理解してもらいやすくなると思いました。

 

 ご遺族のお話がありました。

 NHKの取材があり、ニュースで放映されました。

 大切なお子さんを亡くされ、辛い気持ち、その後裁判までして大変な苦労をされたことを話していただきました。あらためて、このようなことが、起きないようにしたいと思いを新たにしました。

 

2024年過労死等防止対策推進シンポジウム

 毎年11月は過労死防止啓発月間です。

 これは、過労死等防止対策推進法に定められています。この月に、全国で過労死等防止対策推進シンポジウムが開催されています。

 このシンポジウムの最大の特徴は、必ず、過労死等の遺族、当事者からの発言があることです。

 過労死等はいけない。働き方改革をしなければならない。これは、皆さん共通の理解だと思います。さらに、実際に過労死で家族をなくした当事者や、実際に精神障害になった当事者の声を聞くとはっとさせられます。

 そういう意味で、是非多くの方に参加いただきたいと考えています。

 

 

 参加できないというかたに、オンラインでお話が聞けるサイトがあります。期間限定ですが、紹介します。

 下記は、オンラインでお話が聞けるサイトの冒頭の挨拶の動画です。主催者、家族の会、弁護団がそれぞれ挨拶をされています。

厚生労働省のごあいさつです。

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令和5年度過労死等の公務災害補償状況について(地方公務員)

 地方公務委員災害補償基金は、令和5年度過労死等の公務災害補償状況について公表しています。

 

1 脳・心臓疾患に関する事案の公務災害補償状況

○ 受理件数は35件(前年度50件)であり、認定件数は11件(同17件)

○ 職種別では、「義務教育学校職員」が受理件数7件(同11件)、認定件数7件(同5件)で最も認定件数が多く、次いで「その他の職員」が受理件数16件(同17 件)、認定件数3件(同7件)

 

2 精神疾患等に関する事案の公務災害補償状況

○ 受理件数は266件(前年度224件)であり、認定件数は75件(同49件)

○ 職種別では、「その他の職員」が受理件数141件(同124件)、認定件数47件(同24 件) で最も認定件数が多く、次いで「義務教育学校職員」が受理件数56件(同32件)、認定件数10件(同9件)

○ 業務負荷の類型別の認定件数は、「仕事の量(勤務時間の長さ)」が 27 件(同 12件)、「対人関係等の職場環境」が25件(同19件)」

 

こちらは、民間と同じ傾向で、精神疾患の受理件数、認定件数が増えています。

 

令和5年度過労死等の公務災害補償状況について(国家公務員)

人事院は、国家公務員の過労死等の公務災害補償状況をまとめています。今年は令和6年6月28日に公表しています。

 

脳・心臓疾患については

○ 各府省等における令和5年度の判断件数は5件(前年度2件)、認定件数は3件(同2件)

○ 認定件数(3件)のうち死亡件数は2件

 

精神疾患については

○ 各府省等における令和5年度の判断件数は10 件(前年度22 件)で、このうち認定件数は6件(同9件)

○ 認定件数(6件)のうち、死亡件数は1件

協議件数も認定件数も少ないので、傾向は分かりませんが精神障害の民間のようにどんどん協議件数や認定件数が増えているわけではないという状況のようです。

令和5年度「過労死等の労災補償状況」の公表

厚生労働省から、令和5年(2023年)の過労死等の状況の発表がありました。

過労死等に関する請求件数は、4,598件と前年度比1,112件の増加です。

また、支給決定件数は1,097件であり、前年度比193件の増加です。

うち死亡・自殺(未遂を含む)件数 135件前年度比14件の増加です。

請求件数、支給決定件数も過去最多です。

(なお死亡の件数はもっと多い時がありました。)。

 

脳・心臓疾患

請求件数は1,023件で、前年度比220件の増加。

   うち死亡件数は前年度比29件増の247件。

支給決定件数は214件で前年度比20件の増加。

   うち死亡件数は前年度比4件増の58件。

 

精神障害

請求件数は3,575件で前年度比892件の増加。

  うち未遂を含む自殺の件数は前年度比29件増の212件。

支給決定件数は883件で前年度比173件の増加。

  うち未遂を含む自殺の件数は前年度比12件増の79件。

 

すべてにおいて、2022年を上回っています。

 

 厚生労働省は、増加した原因について次のように述べています。

「厚生労働省の担当者は、「脳や心臓の病気については、55歳以上の労働者が増えたことが関係していると考えられる。また精神疾患については、過労死やパワハラへの認識、理解が進んだため、申請が増えたのではないか」と説明しています。」(日本テレビニュースより)

 

 脳・心臓疾患については令和3年に認定基準が改定されています。また、精神障害は、令和5年9月に認定基準が改定されています。その影響もあったのではないかと考えられます。

 

 認定率は

 脳・心臓疾患 全体の認定率は 32.4%(昨年は38.1%)

        死亡の認定率は 31.0%(昨年は32.1%

  精神障害  全体の認定率は 34.2%(昨年は35.8%)

        自殺の認定率は 46.5%(昨年は43.2%)

 脳・心臓疾患の認定率が2023年より下がっているのが気になります。死亡については過去5年で最低です。

 自殺の認定率は高くなっています。

 

 なお、愛知県のデータを見ると

脳・心臓疾患 請求件数は77件、うち死亡は13件

       支給決定件数は15件、うち死亡は3件

精神障害   請求件数259件 うち死亡は17件

       支給決定件数は62件 うち死亡は4件

という状況です。やはり精神障害が多いですね。自殺の認定数が請求件数に比べて少ないように思います。

 

 

 

2024年6月15日(土)「過労死・ハラスメント労災110番」全国一斉電話相談を実施します

 

2024.6.15(土) 

過労死110番全国ネットワーク(主催) の 過労死110番を行います。

 

今年は「過労死・ハラスメント労災110番」と題して行います。

 

10:00-16:00

 

TEL 0120-777-654

 

※事前の問い合わせは、03-3813-6999

 

 上記フリーダイヤルは、実施日時以外はご利用になれませんので、ご注意ください。

 

 上記フリーダイヤルにおかけいただきますと、お近くの窓口につながります。

 

 窓口によっては受電時間が異なる場合がありますが、 その場合は他の窓口につながるように設定されています。

 

  本日の過労死110番は終了しました。合計30件の相談がありました。相談された方が、電話での相談により、今後につながることを祈念しております。(6月15日 追記)

「裁判官の良心」とはなにか

「裁判官の良心」とはなにか  竹内浩史

 裁判官の竹内浩史さんが、「「裁判官の良心」とはなにか」という本を出版されました。

 出版社はLABO

 

 発行は2024年5月29日となっていますが、すでに一般の書店にも並んでいます。

 現役の裁判官が書かれた本です。

 

 帯には、岡口基一元裁判官が、

「竹内浩史裁判官は、

 実名で俺の支持を表明してくれている、

 唯一の裁判官です。」

 

 と書いています。

 

 竹内浩史さんは、弁護士を16年して裁判官になった、弁護士任官者をした裁判官です。

 私は、弁護士になってから8年間ほど、竹内浩史弁護士と同じ法律事務所に所属していました。

 

 私が弁護士になった1995年、その法律事務所には、竹内 平弁護士(33期)と竹内浩史弁護士(39期)がいました。(ちなみにわたしは47期)当時、名古屋弁護士会(愛知県弁護士会に名前が変わったのは竹内浩史さんが裁判官になった後です。)には竹内は3人しかいませんでした。

 そのうちの二人が同じ事務所だったのです。

 事務所に電話がかかってくると、時々こんなやり取りがありました。

  「竹内先生おねがいします。」

  「当事務所には、竹内弁護士が2人いますが、どちらでしょうか。」

 ここで下の名前を知っていればいいのですが、知らないと、

  「うーん。めがねをかけている方の…」

  「2人ともめがねをかけています。」

  「うーん。体型が・・・。」

  「2人とも、・・・・。」

 ということがけっこう「あるある」で起きていました。

 いまなら、スマホなどで事務所のホームページで確認する人もいるかもしれません。

 竹内浩史さんが任官した2003年は、インターネットはありましたが、スマホはなく、事務所のホームページもまだなかったかもしれません。

 

 竹内浩史さんは、裁判官になってからずっと都々逸をブログに載せており(弁護士任官どどいつ集)裁判所から発信していました。

 もともと東京地裁の裁判所共済組合に企画でブログを開く講習を受けたからとのことです。

 (ごめんなさい。このブログはほとんど見てません。)

 

 ちなみに都々逸は、名古屋市の熱田区が発祥の地といわれています。たとえばじゃらんの観光紹介にも紹介されています。

 

 さて、この本ですが、竹内浩史さんの人となりなどは、知っていますので、浩史さんらしいな、と思いながら読んでいました。

 

 この本では、裁判官会議の様子や、所長との会話、人事のルール、司法研修所の研究会など外からでは知ることのできない裁判所の様子が書かれていて、そこが一番興味深かったです。

 

 それから、コラムでは、一緒に事務所にいたときも聞いたことがなかった竹内浩史さんが弁護士をめざすきっかけなど、個人的なこともかかれていました。

 

 すでに

 

 福岡県弁護士会の「霧山昴」さんのブログ

 

 で取り上げられています。

 

 三輪記子弁護士のYouTube

 

 にも出演してコメントしています。

 

 是非、買って読んでみて下さい。