もしもあなたが大災害にあったら~災害時のトラブル解決~

紛争解決センター 20周年記念行事
紛争解決センター 20周年記念行事

 12月8日金曜日、愛知県弁護士会紛争解決センターは、20周年記念行事として、名古屋市ともともに、シンポジウムを行いました。

 

 もしもあなたが大災害にあったら~災害時のトラブル解決~

 

 災害が生じたときにも、弁護士会が話し合いのあっせんをし、トラブルを解決する方法について、市民の皆さんに紹介しました。

 

 シンポジウムでは名古屋市防災危機管理局地域防災室の加藤誠司室長から、名古屋市で大地震、水害があったときにいったいどのくらいの地域がとくに危険なのか。その際、どのような備えが必要なのか、詳細な説明がありました。名古屋城から熱田神宮までの熱田台地とよばれる台地があるが、その西側が特に危険であるが、東側には断層もあり、直下型地震の危険があるとのこと。じっくり聞いて、危険は日常から予想し、想定しておくことが必要だと感じました。

 

 私は、愛知県弁護士会の災害ADRの仕組みを紹介させていただきました。

 

 後半は、兵庫県弁護士会の津久井進む弁護士、仙台弁護士会の斉藤睦男弁護士、熊本県弁護士会の阪本秀德弁護士をパネリストとしてパネルディスカッションを行いました。

 

 改めて、阪神淡路大震災、東日本大震災、そして熊本地震のそれぞれの大地震の大きさ、被害の重大さを、写真、データ、エピソードをふまえて紹介してもらいました。食料が買えなくなくなる、コンビニに食料が入荷されてもすぐに売り切れになる。移動するのに大渋滞になる。ガソリンを入れるにも行列になる。避難生活の疲労。などなど、テレビで断片的な情報を見るだけは分からないことをお話しいただきました。体験した方に話を聞くことで、災害の被害の大きさを再認識させられました。

 

 そして、それぞれの地域の弁護士が、地震が来るとはおもわなかった.地震はいつでもどこでも起こるということを実感した、と話しました。愛知県は大きな地震が来ると言われています。しかし、そのことをもっともっとこころの備え、そして具体的な備えとして準備しておく必要があると感じました。

 

 東日本、熊本では、弁護士会が、震災によるトラブルについて解決する震災ADRをすぐに立ち上げ、多くの事件を解決してきたという経験が披露されました。弁護士は、復興のために建物も直せない、怪我も治せない、弁護士ができることは人と人との関係を復興させることができる、という言葉になるほどと思わされました。

 

 愛知県弁護士会は、民間の紛争解決手段である紛争解決センターを運用して多くの申立て実績を上げています。災害が発生したときにも市民の役に立つことができるように、充実した運営に努めたいとおもいます

花
当日に展示された花