2016年の過労死等問題を振り返って

過労死 弁護士 岩井羊一 
過労死等防止対策推進シンポジウムで挨拶する弁護士岩井羊一

今年も本日までです。

 

 過労死等の問題について振り返ってみます。

 今年は、担当していた事件が勝利的和解で解決したり、2件の高裁での勝訴判決を受け、これが確定したり、とよい結果が続いた一年でした。

 

 もっとも、敗訴判決を受けた事件(控訴しました)、労災申請をしながら、不支給の決定を受けた事例等、訴訟が継続している事件もあります。辛い思いをしている遺族のかたのために今後も少しでも力になれたらと思っています。

 

 過労死等防止対策推進シンポジウムの岐阜、愛知にも参加しましたが、充実した内容で成功でした。岐阜の松丸弁護士の講演、愛知のクオレ・シー・キューブの岡田康子さんの講演はいずれも過労死問題を取り組んでいく上で新しい視点に気がつかせてくれました。

 

 全国的には9月30日に電通の高橋まつりさんの自死が労災認定された事件が大きく報道されました。入社1年目のクリスマスの夜に自死された事件。長時間労働が、規制されるばかりか25年前と同じような労働状況が続いているようです。書類送検され、刑事事件の結論も注目されます。

 

 母校、岡崎高校で弁護士と語る人生教室を行いましたが、そこでも高校生の皆さんとこの問題を一緒に考えてみました。

 

 高橋さん、そして全国で過労死等でなくなった方の死が、せめて、これからの過労死等の防止のために役に立つように、今後も裁判、労災認定手続きのサポートを続けていこうと思います。

 

 労働法講座や、いくつかの団体でパワハラ防止の講演をさせていただきました。みなさん、具体的な裁判事例などを紹介すると、熱心に聞いてくださいます。少しでも過労死等の防止するための意識づけになってもらえればとも思います。