日経文庫「パワーハラスメント」を紹介します。
この著者の、岡田康子さんは、(株)クオレ・シー・キューブの代表取締役。パワーハラスメントという言葉をつくりだした方です。また、共著者の稲尾和泉さんも、(株)クオレ・シー・キューブにてカウンセラー及び主任講師をされている方です。
この本は、「管理職の皆さんに自信を持って部下指導をしていただく」ための本であり、管理職のためにかかれています。
本の帯には「知らないうちにあたなも加害者?」とかかれています。
パワーハラスメントは、一部の、極端な人が行うだけでなく、誰でも起こしてしまう可能性があることが指摘されているのです。
パワーハラスメントを防止するためには、パワーハラスメントとされることはしないように教育するだけでなく、パワーハラスメントのない職場作りが必要であることを指摘している。そしてパワーハラスメントのない職場作りのためには、日ころのコミュニケーションの中での気遣いを積み重ねる必要があると指摘しています。
世の中の管理職の人に広く読んで欲しい本です。
私の関与した名古屋地方裁判所平成20年10月30日判決が、「トヨタ自動車ほか事件」として「パワハラが原因でメンタル不調と言われたら」という事例紹介で参考にされています。
さらに、私の関与した名古屋高等裁判所平成22年5月21日判決が、「部長が課長を飛び越えて平社員を叱るのはパワハラになるか」という事例紹介で参考にされています。