
2015年12月12日、岐阜市のハートフルスクエアーG 大研修室において、「過労死等防止対策推進シンポジウム」が開催されました。
岐阜では、初めての開催。
主催は過労死等防止対策推進シンポジウム実行委員会。後援は岐阜労働局、岐阜県、岐阜市。
約70名が参加しました。
衆議院議員今井雅人さん、岐阜県議会議員太田維久さん、岐阜市会議員、岐阜労働局の監督課長佐藤寿幸さんなどの来賓、関係者の方も出席し大変充実したシンポジウムになりました。新聞記者の方も取材に来ていただきました。

衆議院議員の今井雅人さんが,来賓としてあいさつしました。
今井さんは、過労死等防止対策推進法が2014年6月に成立したこと、今年2015年7月には、大綱ができたことに触れ、また、来年の通常国会にいわゆる残業0法案が提案される予定であること、この法案が長時間労働を助長する危険な法案であること、これに対抗していく決意をお話しされました。時宜になかった,力強いご挨拶でした。

続いて県会議員の太田維久(まさひさ)さんが、同じく来賓として挨拶しました。太田さんは、つい昨日、県職員が2013年1月に自殺した件で遺族が損害賠償請求をしていた事件について、県がの和解をすることの議案について、県議会で質問をした方です。太田さんは質問をしたことについて報告しました。
組織としてこのような悲しい出来事が起きないように責任を明確にする必要を指摘していました。

続いて、厚生労働省岐阜労働局監督課長佐藤寿幸さんが、「労働行政の取組-過重労働による健康障害」と題して講演していただきました。佐藤課長は、厚生労働省の「過労死ゼロ」を実現するために
を用いて過労死等を防止するための施策を詳細に説明していただきました。
このリーフレットはよくできていますので多くの方に読んでいただきたいと思いました。

過労死遺族の体験談として、3名の方の体験談の報告がありました。 3名の訴えはそれぞれ切実なもので、来場者の胸を打つものでした。
一人目の方伊藤左紀子さん。岐阜市役所の室長の夫が自殺。現在公務災害の訴訟中。夫を亡くした喪失感。基金、訴訟の困難なことと,不当なこと等を訴えました。
二人目の方は、原田美和さん。夫が自殺。パワハラが原因です。労災と認められ会社とも和解が成立しました。自殺を止められなかった悲しみ。理不尽なパワハラ。会社の対応の不当さ。訴訟の困難なこと。解決しても晴れない思いを訴えました。
三人目の方は、娘さんが入社まもなく自殺。労災は認められましたが、会社に対して訴訟中。会社の不誠実な態度や娘さんをなくされた悲しみを訴えました。
過労死の問題点がよく分かる充実したシンポジウムでした。
翌日の新聞でも取り上げていただけました。
三重、愛知、岐阜の東海三県のすべてでシンポジウムを行うことができました。過労死のことを多くの方がもっともっと関心を持っていただきたいと思います。