ノーモアヒバクシャ愛知訴訟

ノーモアヒバクシャ愛知訴訟 愛知 弁護団 原告団
1日目の事前集会の様子

 2015年7月15日から17日まで、ノーモアヒバクシャ愛知訴訟の証人尋問が行われました。

 1日目は、被爆者の3人の方の証言。70年前被爆した当日のこと。そして、その後の生活、症状を語っていただきました。当日の様子は、翌日の新聞でも報道されました。この日は、いわゆる安保法案が衆議院の委員会で強行採決された日。しかし、原爆投下から70年たっても、未だに救済されていない被爆者がいる。就職先で「被爆がうつる」と差別を受け、そして、今も病気に苦しみ、国からは原爆の影響を否定される。そんな方が、まだこの日本にいる。そんな思いを新たにする尋問でした。

 2日目は原告側から請求した医師証人の尋問。原告の病気が原爆の影響によるものであること、治療の必要があることについて証言をしていただきました。この医師証人の尋問の時間は、国会で、安保法案が、衆議院で強行採決された時間と重なりました。

 そして、3日目は、物理学者の沢田昭二名古屋大学名誉教授の尋問。物理学者として原爆の爆発の仕組み、なぜ、これだけ大きな影響が生じたのか、そして、そのことが当時の資料を基に実証できることを明らかにしていただきました。

 3日を通して、改めて原爆の被害の大きさ、悲惨さが明かになりました。そして、国の被爆者援護の制度が不十分であることも示すことができました。一方で、いろいろな角度から反対尋問をし、反論をしてくる国の姿勢に対し、怒りがわいてきました。国は、同じ主張をして負け続けているのです。

 結審は12月10日。そして判決です。10月29日には、東京、大阪でも判決があります。被爆者は80代、90代です。安保法案の議論を通して、司法の判断について国民が大きく注目しています。被爆者を救済する司法の判断を望みます。

ノーモアヒバクシャ愛知訴訟 原子爆弾 広島 長崎 名古屋地方裁判所
ノーモアヒバクシャ愛知訴訟の原告の方