2014年9月12日、名古屋市のウインクあいちで、第13回国選シンポジウムが行われました。テーマは、さらに一歩を!逮捕からの充実した弁護」
国選シンポジウムは、「被疑者、被告人の弁護人依頼権の重要性にかんがみ、国選弁護制度を拡充強化し、当面する諸問題についての必要な調査、研究、対策の樹立に資するため、毎年若しくは隔年1回」開くこととされています(日弁連国選弁護シンポジウム規則)。第1回は1987年。名古屋の弁護士会館で行われました。それから27年。再び名古屋の地で行われました。
当日は、全国から617人の弁護士や市民の方があつまり、熱心にシンポジウムに参加していただきました。
右の写真は、シンポジウム実行委員会でいったイギリス当番弁護士制度の報告書です。イギリスの当番弁護士制度の報告がありました。
イギリスでは、取調に先立って弁護人の援助を受ける権利が確立しているそうです。
日本では、逮捕されて最大72時間身体拘束できますが、その間に国選弁護人を選任してもらうことはできません。国選の弁護人が選ばれるのは勾留されてからです。逮捕されてから勾留されるまでは、私選弁護人を依頼するか、弁護士会の当番弁護士制度に基づき、弁護士を派遣してもらうほか弁護士に援助を求めることが出来ません。国の費用が逮捕段階について今のところ予定していないのです。
当日は、量刑データベースと情状弁護、面会室におけるカメラ、パソコン等の持込の問題、そして、逮捕段階からの公的弁護制度を構想する と言う三つのテーマで行いました。
式次第にあに、私は、シンポジウム実行委員会事務局長を仰せつかっておりまして、日弁連会長の開会挨拶のあとにシンポジウム問題提起を行いました。
シンポ自体は,全国の弁護士が1年以上の時間をかけて準備をしてきたものです。
第1部、第2部、第3部とも大変分かりやすい充実したものになりました。
日弁連は、国選弁護シンポジウムを積み重ねながら、被疑者国選の制度を創り、充実させてきました。
弁護士会は、自分たちのお金で「当番弁護士制度」を作ってきましたが、被疑者国選弁護制度がつくられ、被疑者のために、国費で弁護士がつけられる制度が拡充してきたのです。
今日弁連が目指しているのは逮捕段階からの公的弁護制度です。
今回のシンポジウムが、そのための一助になればと思います。
おまけ
当日、販売していた可視化オールくんのトートバッグ購入しました。なかなかしっかりした作りです。
http://www.nichibenren.or.jp/activity/criminal/recordings/detail/tote_bag.html
季刊刑事弁護という雑誌に、国選弁護シンポジウムを報告する私の駄文が掲載されました。。